▼1.2019呼びかけ人募集

▼2.集会案内チラシ

▼3.基調2つ

▼4.スタート集会チラシ

 

 

1.2019呼びかけ人募集

 

 

2019年 岩国・労働者反戦交流集会の呼びかけ人になってください

 

 

岩国米軍基地では「基地滑走路を沖合いに移設して、騒音被害を減らす」という名目で基地の沖合い移設が行われました。愛宕山を切り崩し、その土砂で海を埋め立て、愛宕山の跡地には市の活性化のために良質の住宅地を開発するという都市計画が作られました。愛宕山の地権者は騒音被害の軽減と町の活性化を願って県に土地を売却しました。

 

しかし、結果は真逆!米軍再編で、厚木基地(神奈川県)から主力戦闘攻撃機FA18スーパーホーネットなど61機の米空母艦載機部隊が移転し、普天間基地からが空中給油機の移駐、米軍機は約120機に倍増しています。さらに、オスプレイの訓練基地化、FCLP(空母着艦訓練)の拠点化など基地はどんどん拡張・強化されています。基地強化に伴い増加した米軍・軍属・家族のための米軍住宅「あたごヒルズ」が新たな米軍基地として登場しています。いまや岩国基地は嘉手納基地(沖縄県)を抜いて極東最大級の米軍航空基地となっています。

 

さらに来年にはF35Bステルス戦闘機16機の追加が計画され、 同じ山口県で自衛隊のイージスアショア建設計画もあり、日米軍一体強化の焦点になっています。

 

米軍再編と同時に日米韓の軍事一体化が進行しています。とりわけ朝鮮半島周辺で合同軍事演習が繰り返し行われ、朝鮮民主主義人民共和国(共和国)を追い詰めて東アジアの軍事緊張を高めています。

 

住民をだまして米軍基地の強化を進める政府に対して闘いつづける岩国の市民を応援しましょう。

 

沖縄の闘いに連帯して「本土」での反基地運動を広げていきましょう。呼びかけ・賛同人になってください。

 

2.集会案内チラシ

 

岩国行動2019

 

2019年11月16日(土)~11月17日(日)

2019岩国行動.pdf
PDFファイル 525.6 KB

生活と平和を破壊する基地はいらない!

米軍基地はアジアから撤収せよ!

植民地支配と侵略戦争への居直りは許さない!

韓国民衆と連帯しよう!

安倍をたおそう!

東アジアの平和を創ろう!

 

日時:2019年11月16日(土)15時~17日(日)14時

場所:岩国市民文化会館 小ホール ほか

参加費:1日参加・通し参加とも 1000 円、労働者反戦交流集会 500 円

1日目― 15:00 労働者反戦交流集会

     17:30 全国反基地交流会

       (岩国、 萩・阿武、 佐世保、築城、沖縄 などの報告)

2日目―  9:00 岩国国際連帯集会 (韓国・米国から ゲスト 招請予定)

     12:00 ごろから、 市役所前 ~岩国 米軍基地正門に向かうデモ

※他に、岩国基地フィールドワーク、市内での街頭宣伝、小交流会など企画中

 

 

◇艦載機の移駐完了から1年半

 -米軍機 120 機体制で激増する戦闘機事故と騒音被害

 

くり返される事故-

移駐完了した岩国所属の空母艦載機スーパーホーネットは、昨年 1 年で 3 回の大事故を起こしました。最初は 6 月グァムで、二度目は 11 月 12 日沖縄沖合での墜落事故、三度目は 12 月 6 日高知沖で空中給油機と衝突し 2 機とも墜落・ 6 名死亡の大事故でした。今年 5 月 7 日 、海外では唯一岩国基地に配備されている F35B が離陸時にバードストライクでクラス A の大事故! 安倍がトランプから爆買いした空自 F35A の死亡事故を見ても明らかなように、最新鋭戦闘機とは、パイロットの命も、ましてや地元住民の命も一顧だにしないものです。

 

天井知らずの爆音-

また、艦載機移転で海兵隊基地と同時に海軍基地になった岩国基地の戦闘機騒音は、天井知らずに増大しています。 2019 年 3 月末までの 1 年間に岩国市に寄せられた基地関連の騒音などの苦情 は 6509 件に及び 、過去最多だった前年度の 3543 件 の実に 18 倍と激増しています。 この 5 月には、朝から夜 10 時までタッチアンドゴーを繰り返す着艦資格訓練が行われ、今後、岩国基地で本格的な着艦訓練や夜間着艦訓練が行われていくのではないかと憂慮されています。

 

ますます秘密主義-

増大する事故と騒音に反比例して、米軍はますます秘密主義となり、 岩国の戦闘機が日々飛来する広島でも、それが米軍機か自衛隊機かさえ米軍は明かさなくなっています。 防衛施設局も、 米軍機がどこをどのようなルートで飛行しているかさえ把握しようとしません。

 

 

◇岩国基地の強化・拡大と連動し、強化される西日本

 ~南西諸島の在日米軍基地と自衛隊

 

岩国基地は米軍のハブ(中継)空港化していると市民は批判します。多くの米軍機が岩国基地を経由して全国で訓練する結果、事故もまた全国で増大しています。 ニュースで岩国基地のことを見聞きすることが増えました。 岩国基地の強化は全国の問題になっているのです。 4 月 1 日、岩国基地を飛び立って 神奈川の 厚木基地に向かうはずのオスプレイが住宅密集地にある大阪伊丹空港に緊急着陸して、地元住民の怒りをか ったこともありました。

 

日米政府は「沖縄の負担軽減」を口実に空中給油機を岩国に押し付けたのに、普天間飛行場には岩国のF35B が飛来し、祝日もおかまいなしに深夜まで爆音をまき散らしています。岩国基地の強化と連動し て 佐世保米海軍基地では新型の強襲揚陸艦が配備され、岩国の F35B を搭載して朝鮮半島へと向か います。 米軍は 岩国の F35B を 来年にも 追加配備し 倍増の 32 機体制 と する 予定で 、 軍拡は留まるところを知りません。 さらに、山口駐屯地むつみ演習場に イージス・アショア配備を画策し、米軍岩国基地との一体的運用を想定した弾道ミサイル迎撃システムを 構築しようとしています。

 

福岡県の築城航空自衛隊基地も滑走路延長で米軍拠点化されようとしています。 宮古など南西諸島でも自衛隊の配備強化が進んでいます。 2019 岩国行動では、このような 岩国基地の強化と連動した西日本~南西諸島での米軍基地・自衛隊基地の強化にも注目して取り組んでいく予定です 。

 

 

◇アジア太平洋地域の民衆と連帯し

 戦争反対、東アジア平和のための希望を岩国から創り出そう!

 

安倍政権は、民意を無視した辺野古新基地建設の強行、改憲策動やホルムズ海峡問題での有志連合参加など、戦争につながる危険なたくらみや、安倍政権の無数の汚職や消費税増税などの生活破壊から目をそらさせるため、 韓国に対する輸出規制問題で対立と差別と排外主義をあおり、自らを正当化し ています。また、新たな戦争前夜を思わせる関西生コン支部への労組破壊の大弾圧が、すでに 1 年以上継続しています。これら安倍政権の戦争政策との対決は、一貫した岩国行動の課題です。

 

韓国では、安倍政権の韓国輸出規制を契機として反安倍の大衆運動が拡大し、日米韓の軍事同盟形成の最後の環として 2016 年に強行された 日韓軍事情報保護協定( GSOMIA ) もついに破棄されました。 朝鮮半島やアジア・沖縄の民衆とともに、岩国から、全国から、世界から、共に「安倍をたおそう」の大きな声を上げていく場として、2019 岩国行動を成功させていきましょう。

 

 

「2019 岩国行動」に、ご協力と

多くのご参加をお願いします。

 

参加申し込みは、別紙の申込書にご記入の上、下記または AWC 会員までお知らせください。

 

【連絡先】

AWC 日本連 / 自立労働組合連合気付 TEL 0774-43-8721 FAX 0774-44-3102

 

 

 

 

3.基調など

 

 

岩国国際連帯集会 基調

 

 

 朝鮮半島情勢が対話局面であった昨年とは正反対に、第二次朝米会談の決裂から始まった今年、2019岩国行動は極めて厳しい情勢の中で取り組まれます。この一年間、戦争する国づくりのために基地の強化・拡大・新設、朝鮮半島南北への敵視と制裁の政治、植民地支配の事実の「正当化」、そして岩国行動を共に作ってきた労働組合への時代を画する大弾圧が進行しました。東アジアと朝鮮半島、そして世界の平和を切望する私たちと、戦争や戦争恫喝による覇権の維持・拡大を望む勢力との正面対決として、今年の岩国行動をともに闘いましょう。

 

◇艦載機移駐完了=米軍機120機体制で激増する戦闘機事故と騒音被害

 

 艦載機移駐完了からまもなく2年。この間、岩国基地所属の米軍機は大事故を繰り返してきました。昨年3月移駐完了した岩国所属の空母艦載機スーパーホーネットは、昨年1年だけで2回の大事故を起こしました。最初は6月グァムで、二度目は11月12日沖縄沖合での墜落事故。12月6日には海兵隊所属のF18 が高知沖で空中給油機と衝突し2機とも墜落・6名死亡の大事故を起こしました。今年5月7日、米国外では唯一岩国に配備されているF35Bが岩国基地から離陸時にバードストライクでクラスA(エンジン破損)の大事故を起こしています。まだ日本側に報告されていない事故もあると思われます。

 

 報道によれば、高知沖6名死亡事故の調査過程で、米軍の飛行中の手放しや読書、髭剃り、自撮り、飲酒など事故に直結する行為がまん延している事実が確認されました。さらに2016年沖縄でF18と空中給油機の同様の接触事故があったにもかかわらず日本側には報告されず、そのことが高知沖での死亡事故につながった疑いがあることも明らかになりました。これらの大事故は、安倍がトランプから爆買いした空自F35Aの三沢での死亡事故を見ても明らかなように、なによりもその根本的な問題は、パイロットの命も地元住民の命も顧みない最新鋭戦闘機の本質によるものです。

 

 また、艦載機移転で海兵隊基地と同時に海軍基地になった岩国基地の戦闘機騒音は、一年を通じて天井知らずに増大しています。2019年3月末までの1年間に岩国市に寄せられた基地関連の騒音などの苦情は6509件に及び、過去最多だった前年度の(3543件)の実に1.8倍と激増しています。また、今年の5月や9月には岩国市も認めていない陸上空母離着陸訓練(地上の滑走路を甲板に見立てて離着陸を繰り返す訓練=FCLP)が実質上行われ、今後、岩国基地で本格的な着艦訓練や夜間着艦訓練が行われていくのではないかと憂慮されています。

 

 増大する事故と騒音に反比例して、米軍はますます秘密主義となり、岩国の戦闘機が日々飛来する広島でも、それが米軍機か自衛隊機かさえ米軍は明かさなくなっています。防衛施設局も、米軍機がどこをどのようなルートで飛行しているかさえ把握しようとせず、市民運動の側からの粘り強い監視と抗議が続けられています。

 

◇岩国基地の強化・拡大と連動し、強化される米軍・自衛隊基地。

 萩・阿武へのイージス・アショア配備を絶対阻止しよう!

 

 岩国基地は米軍のハブ(中継)空港化していると市民は批判します。多くの米軍機が岩国基地を経由して全国で訓練する結果、事故もまた全国で増大しています。岩国基地の強化は全国の問題になっているのです。4月1日、岩国基地を飛び立って神奈川の厚木基地に向かうはずの普天間基地所属オスプレイが住宅密集地にある大阪伊丹空港に緊急着陸して、地元住民の怒りをかいました。東京・横田基地所属のオスプレイは、岩国、嘉手納を経て、米軍を中心にした多国間軍事演習に参加しています。

 

 日米政府は「沖縄の負担軽減」を口実に空中給油機を岩国に押し付けたのに、普天間飛行場には岩国のF35Bが飛来し、休日もおかまいなしに深夜まで爆音をまき散らしています。岩国基地の強化と連動して、佐世保米海軍基地では新型の強襲揚陸艦が配備され、岩国のF35Bを搭載して朝鮮半島へと向かいます。米軍は岩国のF35Bを来年にも追加配備し倍増の32機体制とする予定で、軍拡はとどまるところを知りません。さらに、2026年までに現行のC2輸送機に代えてオスプレイの岩国配備も画策されています。これらが朝鮮半島と東アジアの緊張を高め続けています。

 

 とりわけ注目すべきことは、米軍との軍事一体化のもとで自衛隊基地が侵略戦争の拠点としてますます強化されていることです。安倍政権は山口駐屯地むつみ演習場にイージス・アショア配備を画策し、米軍岩国基地との一体的運用を想定した弾道ミサイル迎撃システムを構築しようとしています。特にレーダーの照射を直接受ける阿武町では、住民はもちろん議会や町長も強く反対しています。一度基地ができてしまえばどんどん増殖します。京丹後で明らかになっているように、米軍や日本政府が基地を作らせるために住民との間に結んだ約束は、いったん基地が完成すれば次々に反故にされます。京丹後Xバンドレーダー基地撤去の闘いや、韓国星州ソソン里のサード撤去闘争と結合して、萩・阿武へのイージス・アショア配備を必ず阻止しましょう。

 

 また福岡県の築城航空自衛隊基地も滑走路延長で米軍拠点化されようとしています。宮古など南西諸島でも自衛隊の配備強化が進んでいます。2019岩国行動は、岩国基地の強化と連動したこのような西日本~南西諸島での米軍基地・自衛隊基地の強化にも注目して取り組みます。

 

◇岩国の歴史は語る。

 安倍政権の韓国敵視-植民地支配と侵略戦争の正当化を許さない! 

 

 昨年10月の「徴用工」問題をめぐる韓国大法院判決以来、安倍政権は韓国への輸出規制を強め、韓国敵視政策を続けています。その根底にあるのは、日本の朝鮮半島侵略と植民地支配に対する完全な正当化です。しかし、日本軍「慰安婦」問題と同様に、朝鮮人強制連行への国家として正式な謝罪や法的賠償がなされたことは一度もありません。

 

 ここ岩国基地とその周辺においても、まだその傷口は開いたままです。安倍の地元である山口県に強制連行された朝鮮人は全国で4番目に多く、1943年末の統計によると人口の約1割にあたる朝鮮人労働者とその家族がいたことが分かります。極秘裏に進められた山口県周南市大津島の人間魚雷「回天」基地の建設、1941年岩国燃料廠の建設(1945年5月10日の岩国大空襲で壊滅)、敗戦間際に突貫工事で建設された愛宕山地下の第11海軍航空廠岩国支廠(航空機製造・修理工場)の建設など、軍事基地・軍事施設の建設に朝鮮人労働者が動員されました。厳しい差別のなかで危険で過酷な労働に就かされ、多くの犠牲を払わされました。それだけでなく、民間工場での朝鮮人労働者の強制労働も行われました。その結果、多くの朝鮮人労働者とその家族が、過酷な労働と米軍の空襲などによって故郷に帰れないまま亡くなったのです。

 

 「徴用」以外に「募集」や「斡旋」という名目で朝鮮半島から日本に渡った人々も、日本帝国主義の朝鮮併合-植民地政策で故郷での生活の手段を奪われ、やむなく危険を冒して渡日した実質上の強制連行であったことは安倍がどう言おうと歴史的事実です。そのような日本国家の責任を隠蔽・否定し、無かったことにし、在日コリアンへの差別を再生産する安倍政権を絶対に許すことはできません。また、米軍基地との共存をうたう岩国市が「岩国航空博物館」のような形で岩国基地をテーマパーク化し、実際の岩国基地の役割と基地建設の歴史の事実を覆い隠すことも私たちは容認できません。

 

◇アジア太平洋地域の民衆と連帯し、

 戦争反対、東アジア平和のための希望を岩国から創り出そう!

 

 歴代最長の長期政権となった安倍政権の腐敗は深まっています。閣僚の無数の汚職や違法行為、何の解決もされなかった安倍首相本人の犯罪、さらには労働法制改悪や福祉切り捨て、消費税増税などの生活破壊、また民意を無視した辺野古新基地建設の強行、老朽原発の再稼働や上関原発新設-強行測量、ホルムズ海峡問題での有志連合参加問題-「調査・研究」を口実とした自衛隊の中東派遣の指示、さらには改憲策動など、戦争につながる危険なたくらみも次々と強行しています。

 

 また、新たな戦争前夜を思わせる関西生コン支部への労組破壊の大弾圧が、すでに1年以上継続しています。個別労組への弾圧を越え、憲法28条で保障された当たり前の労働運動を根こそぎ破壊し、あわせて共謀罪の先取り弾圧ですべての市民運動・抑圧された諸階層の闘いを封じ込めるための弾圧につながるものです。このような安倍政権の戦争する国づくりとの対決は、一貫した岩国行動の課題です。

 

 安倍政権は、韓国に対する輸出規制問題で対立と差別と排外主義をあおり、自らを正当化しています。韓国では、今年の夏に韓国輸出規制を契機として反安倍の大衆運動が拡大し、日米韓の軍事同盟形成の最後の環として2016年に安倍政権が強行した日韓軍事情報保護協定(GSOMIA)も破棄されました。6月G20大阪開催でも、韓国平和活動家に問答無用で相次ぐ入国拒否が打ちおろされ、安倍政権の韓国憎悪がむき出しになっています。

 

 このような時代だからこそ、朝鮮半島やアジア・沖縄の民衆とともに、岩国基地の地元から、全国から、世界から、生活を破壊する基地はいらない! 米軍基地はアジアから撤収せよ! 植民地支配と侵略戦争の正当化は許さない! 韓国民衆と連帯しよう! 東アジアの平和を創ろう! ともに「安倍をたおそう」の大きな声を上げ、2019岩国行動を成功させていきましょう。

                                       (了)

 

岩国労働者反戦交流集会 2019基調(案)

 

 2019年、資本主義の行き詰まりの中で、世界は対立と不寛容の中にある。各国では排外主義が吹き荒れている。アメリカは対中国の経済戦争を発動し、ロシア相手にはINF(中距離核戦力)全廃条約を破棄した。イランとは一時は核合意に至ったものの、これもトランプ政権が一方的に破棄。ホルムズ海峡では謀略臭いタンカー襲撃が相次ぎ、これを口実として対イランの戦争挑発が行われている。トランプは有志連合を呼び掛け、サウジアラビアへは米軍の増派を行った。

 

 日本でも相変わらずの安倍執政の下、日々情勢は悪化している。安倍の経済政策の破綻は客観的にはもう何年も前から明らかだが、ここまでマスコミの翼賛報道姿勢と人々のあきらめ感に付け込んで生き延びてきた。しかし、労働者の雇用状態についてデータ元であった毎日勤労統計が偽装されていたというスキャンダルなどもあり、年明けには限界に達していた。

 

 そうした中で安倍は排外主義に依拠して憲法改悪を成し遂げようとしている。徴用工問題をきっかけに、日本側は半導体製造に使うフッ素化合物輸出を許可制に変更して韓国への事実上の経済制裁、韓国側は日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄し、日韓の対立は泥沼化の様相を呈している。

 

 報道機関は今回の日韓対立を徹底的にあおっている。排外主義に疑問を呈する報道はないか、目立たないほどごく少なくされ、しかも植民地支配の歴史を踏まえないなどその質も大きく後退したものだ。マスコミ全体が安倍政権に忖度し、自ら報道に統制をかけているようにも見える。韓国民衆の抗議は安倍晋三に向けられているが、それを映した映像は「反日デモ」として報道される。

 

 戦争準備は労組弾圧から始まる。昨年から続く全日建関生支部弾圧は1年5か月を超えた。権力の弾圧目的は関生支部の解体にある。憲法28条は労働組合をつくる権利、団交をすること、団体行動を行うことを保障している。ところが、今回の弾圧ではこれを無視してストライキやビラ配りなど労働組合の行動を違法行為とし、また、法令順守を求めるコンプライアンス啓蒙活動を「業務妨害」と決めつけ、一つの事件を無理やり別の事件にして同じ人間を保釈されたのち、再逮捕する、現場にいなかった労組執行部を共謀者にする、捜査過程では容疑と関係なく本人や家族に組合脱退をせまるなど共謀罪の先取りであり、特高警察/思想検事を思い起こさせる戦前回帰のめちゃくちゃな弾圧である。こんな弾圧が許されたら労働組合の活動はもちろん、反基地の監視行動、抗議行動、反原発運動、反差別運動など、ありとあらゆる市民運動にも波及する。

 

 これを跳ね返さずに闘いの未来はない。ナショナルセンターの枠を超えた闘う労働組合の結集はもちろん、反戦平和・反基地・反原発・反差別・人権などあらゆる市民運動とも繋がっていかなければならない。

 

 安倍晋三は7月の参議院選挙で改憲派3分の2議席以上を失ったが、改憲の野望を失っていない。実質的な憲法の破壊はすでに始まっている。労組弾圧に見える憲法28条の破壊や、「表現の不自由展・その後」をわずか3日で中止(10月8日再開)に追い込み、表現の自由(第21条)の破壊、両性の平等(第24条)、生存権(第25条)、憲法尊重擁護義務(第99条)といったあらゆる人権、憲法を守る規定がこれを無視した形で踏みにじられている。こうした先に明文改憲がある。

 

 改憲派が執念を燃やす9条改憲。これは大資本の経済権益を自らの軍事力で守り獲得したいという欲望を反映したものだ。既に戦争ができる体制作りは進んでいる。日米の軍事一体化はこの10年格段に進み、今や在日米軍と自衛隊はそれぞれ同じ基地内(座間:米陸軍/陸自、横須賀:米海軍/海自、横田:米空軍/空自)に司令部を置いている。海でも陸でも自衛隊による米軍の警護が訓練され、米軍では辺野古新基地建設と閉鎖する気のない普天間、車力と経ヶ岬の米軍Xバンドレーダー配備、自衛隊では秋田と萩・阿武に配備が狙われているイージスアショア、奄美大島・沖縄島・宮古島・石垣島(与那国島の監視部隊含む)の自衛隊ミサイル部隊、佐世保の水陸機動団、いずもとかがの空母化、F35やオスプレイの大量購入と軍事強化が着々と進む。

 

 こうした中、岩国では艦載機移転後、訓練の騒音が激増した。横須賀の米空母が出港するたび、艦載機は爆音をとどろかせてCQ訓練(空母に離着艦するための基礎訓練で、地上の飛行場(ここでは岩国)を使う)が行われる。深夜も休日もお構いなしだ。被害は広島県東部や山口県東南部にも広がり、世界遺産宮島や広島平和公園上空まで騒音を響かせる。艦載機が空母とともに沖に出たら、今度は合間を縫うように海兵隊機と自衛隊機が飛び回ることになる。鎮守の森を切り開いてつくられた米軍住宅アタゴヒルズは1戸7,000万円もかけて入居率は2割にも満たない。地位協定と思いやり予算に守られて岩国市中に軍人・軍属の居住が拡がり、事故のリスクは格段に高まっている。基地との共存を掲げる現市政に抵抗し、市民は今も愛宕山に座り込む。

 

 私たちは今年も岩国に集う。岩国労働者反戦交流集会の発端は、国策に押しつぶされようとする岩国市民を労働運動が支えようと呼び掛けて始まった。今や、排外主義と安倍の失政、弾圧の吹き荒れる中で私たちはもう一度、孤立と分断の現実から関係を紡ぎなおさなければいけない。

 

 私は安全に生きたい。私を脅かすのは民衆のうちの誰かではない。

 

 私は豊かに生きたい。日々の労働が報われるささやかな暮らしを手に入れたい。

 

 失業や雇用期間の終了におびやかされない暮らしがしたい。

 

 私は共に生きたい。職場の仲間と、地域の仲間と。弾圧下にある仲間と。国策の基地押し付けの中にある仲間と。原子力の脅威にさらされている仲間と。

 

 私は人らしく生きたい。辛い仲間には手を差し伸べ、苦しい時には助けを求め、連帯と団結という言葉の温かみを反映している社会をつくりたい。闘いはいつも私から始まり私たちに至る。岩国に集った無数の私よ、ともに闘おうではないか。

 

 

 

4.スタート集会 案内チラシ

 

「2019岩国行動」スタート集会

  

日 時/ 2019年8月23日(金)18:30~

場 所/ エル大阪 本館701号室

報 告/ 田村順玄さん

     (リムピース共同代表/あたごやま平和研究所)

カンパ/ 500円

 

 

厚木基地からの米空母艦載機移駐によって、アジア最大の米軍航空基地に変貌した米軍岩国基地の現在を、岩国市で闘い続ける田村順玄さんからお話ししていただきます。

 

ニュースで知るだけでも、FCLP(空母着艦訓練)などの訓練基地化が進み、規制を無視して深夜にも戦闘機が飛行を行っています。激しい爆音によって、岩国市だけでなく、近隣の広島市・廿日市市や柳井市でも住民の生活に大きな被害が出ています。また、米兵による犯罪も増えています。

 

例年11月に岩国現地で集会・デモを行っています。今年も岩国・労働者反戦交流集会実行委を始動させ、岩国基地強化を許さない全国での闘いを展開していきたいと思います。

 

一人でも多くの労働者・市民が岩国基地の現実を知り、岩国現地の住民運動と結びついて米軍岩国基地強化反対の大きな声を上げていくことを呼びかけます。